セツナクルーズ時代のいつかの物販だか出待ちで、米村くんにライブのセットリストか何かついての感想を話したときに、そう言われたのを覚えてる。
確か、少し昔に発表された歌が好きで、そういう歌もライブで聞きたいって話をしたんだと思う。
｢売れるために、飽きられないために、もっといいものを届けるために、俺たちは変わっていかないといけないから、新しいものもどんどん作っていくよ｣
そんなニュアンスのことを言われた。
当時は｢それでも昔の曲にもいい歌は多いのにな～｣って気持ちがあって、すこし残念ではあったんだけど、新しい歌もそれはそれで好きだったからそういうものかと受け止めていた。
それからもう、10年近く経った。
当時20代前半だった俺は来月には30になるし、セツナクルーズの｢当時新しかった歌｣は、もう聞きあきるほどに聞いた。
そんな折、米村くんの活動再開プロジェクトが始まって、かつての名曲がリメイクされた。
JUMPは高校時代からひたすら聞いてきたし、New Lightはセツナクルーズのライブに行くようになったころにリリースされた歌だし、｢当時新しかった歌｣であるところのエニエニは生まれた町を離れてに並ぶ二大音源化してほしい歌だった。
どの歌も懐かしくてやっぱり最高で、でも確かに新しかった。
分かりやすく変わったメロディや日進月歩の表記だけじゃなくて、New Lightの英詞が微妙に変わっていたり楽器の主張が変わっていたり、新しい歌なんだなって感じることは多くて。
それでも米村くんの歌声は変わらなくて、聞いたら胸を揺さぶられることも、少し切なくなることも変わらなかった。
感動はあの頃よりも、少し強いかもしれないけれど。
おまけで送られてきたメッセージ動画を見ると、俺にとっては嬉しい言葉があって。
｢15年前とかの曲もあって、歌詞とか構成とかを確認してみるとちょっと恥ずかしいところがありましてですね……でもアレンジなりミックスなりをして何とか作りましたので……。恥ずかしい痒いところも楽しんでいただければなと｣
これを聞いて、やっぱり米村くんは米村くんなんだなってちょっと嬉しくなったよ、勝手にね。
｢新しくなった米村くん｣と｢変わらない米村くん｣がいるんだなって、改めてそう思って。
当時の米村くんが作った最高から、今の米村くんが作り直した新たな最高、どっちも俺にとっては素晴らしくて好きなんだけど、｢変わらないといけないから｣と語った米村くんはそのままでいたのかなと。
変わってしまうことと自発的に変わることは全然違うけど、最高を求めて変わらなきゃいけないっていう米村くんは、10年近く経った今でもやっぱり輝いていて、俺が憧れたままの米村くんだったよ。
どんな風に変わっていったとしても、前の記事にも書いた通り｢米村くんの作る歌｣だから俺にはきっと響くし、だからこれからもずっと、変わっていく米村くんのファンで、米村くんの作る歌を聞いていくんだろうなって思うわけ。
38歳を迎えたばかりなニッシンゲッポの米村くんが作る最高な歌が増えていくのが楽しみなオタクは、まずは6曲を聞き込みながら、自分なりにも頑張っていこうかなと。
少しずつの前進や変化でも、そのままのこの道を行けば良いよ、一つずつ。
米村くん、最高の逆誕生日プレゼントをありがとうございました！
