Ray/BUMP OF CHICKEN
今年でも一番寂しくなった言葉は「もう描いてないしもう描くことはない」なんですよね。
下手したらここ数年で一番寂しかったかもしれない。言われてきついこととか辛いこととかイライラすることとかはいっぱいあったけどね。
描かないのは個人の選択だし、何があってやめたのかもわからないし、もしかしたら何もなかったのかもしれないし、それ自体には何も言えないしそうなんだ、ってなるけど、とにかくめちゃくちゃ寂しかったんすわ。
勝手に憧れてたからね。
名作を書く小説家より、スーパープレイを連発するファンタジスタより、美声で歌って優しいハートはナンバーワンより、sweet tigerであるより、夢に向かって頑張れる人でありたいって思わされてたから。
あんたにだけは負けないって気持ちで書き続けて、今どうなってるかも分からないけど、宣伝しなくても読まれるような話を書いてやるっていう反骨心で支えられてた。
社会人になっても書き続けられたのも、サッカー再開したのも、負けないように頑張っていつか見てろよって気持ちだった。
それがポキッと折れたというか、折れてはないんだけど、やっぱり寂しくなったよね。
俺のそういう情熱に火をつけてくれた火種がなくなったんだな、って虚無感。虚無虚無プリン。
いつまでも何かを続けることって難しいしね!俺だって一回は色々と諦めてたしね!
そらそういうこともある。
そういうことを考えなかった訳じゃない。
「家の鍵、郵便受けにいれとくね」って言われたときより精神的にきてたと思う笑
じわじわきたというか、目標がなくなったというか、目標はなくなってないけどライバルがいなくなったというか。
今は、じゃなくて、もうない、なのが地味にきつかったね。
ライバル……ではないか。ないかもしれない。
でもライバルって勝手に思ってた。
憧れで、ライバルで、いつか認められたいって感じ。
負けたくないなって思う一番の相手がいなくなって、それは本当に寂しかった。
今見返しても結構きてる笑
でも俺は書くよ。書き続けるよ。
シゲアキと対談して、はっしーとしめちゃんに出演してもらって、米村くんに歌を作ってもらってバーンアウトに主題歌を歌ってもらう原作小説を書くよ。いのちゃんにも出てもらってねうぴにサイン書いてもらお。欲張りセット。
書き続けるモチベーションを作るのも楽じゃないけど、勝手に書き続けて、これからもあの頃のあなたに憧れ続けるよ。
いつかまた何かの形に残せるものができたら、それはたぶん今回のその「もうない」って言葉のおかげで書けたものになるとおもうから。
辛いことを消化するためにも、俺は書くよ。
そげな独り言。